事務所便り

2012年年始挨拶

平成24年1月5日

 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

 日本は今、試練の時を迎えています。多くの社会問題や政治的課題を抱え、問題山積の中、未曾有の大惨禍を克服し、復旧・復興を遂げて行かねばなりません。その中で、求められているのは、「世のため人のため」に尽くす「志」を備えた真のリーダーです。

 秩序を重んじ、従順で勤勉な日本人は、良きリーダーに恵まれれば、比類のない底力を発揮できる一方、倫理を欠いた非常識なリーダーに付き従えば、組織や社会さえ崩壊してしまうことを目の当たりにしてきたからです。

 リーダーは、多様の価値観を受け入れた上で、優先順位を明らかにし、向かうべき方向性を示さなければなりません。例えば、経済性と効率性を重視するのか、最大限の安全性と最小限の環境負荷を選択するのかを決断しなければならないのです。

 しかし、官が世の中の仕組みを決めて民を指導するというモデルは、既に高度成長が止まった時点から、リーダー不在のまま、もはや崩壊しているのだと思います。

 この国難を乗り越えるには、日本人一人ひとりが、自立して自らの叡智をもとに役割を分担し、それぞれの立場で「志」に従うリーダーとなることが求められているのではないでしょうか。