事務所便り

2025年年始挨拶

令和7年1月1日

相川から謹んで新年のご挨拶を申し上げます。


 人は良くも悪くも周囲に影響されやすい存在です。

 特に最近SNSなどでの、極端な意見を持つ人の積極的な発言により特定の意見や思想が増幅していくエコーチェンバー現象や、利用者の観点に合わない情報からは隔離され、自身の考え方や価値観の中に孤立するというフィルターバブル状態により、選挙の投票行動はおろか指導者の発言、ひいては一国の戒厳令までが左右されるという事態となっています。

考えてみると、先頃のノーベル平和賞授賞式に随行した高校生平和大使の佇まいと、闇バイトに手を染めた若者の迷走とは、いったいどこが違ってしまったのでしょうか。

 翻って、指導者を含む情報の発信者は、今だけ金だけ自分だけを大事とするポピュリズムに訴えるのか、あるいはたとえ困難でもより良い未来や地球を見据えて理念やビジョンを語るのか、言葉は大事で、そこが分岐点のようにも思います。

現実と理想の狭間で、美意識に根差した使命感や世のため人のためという志に基づいて、ありたい姿やあるべき姿を伝え続けていくことは決して無駄ではないと思います。

 先の高校生平和大使が、「微力だけど無力じゃない」と応じていたのは、とてもすがすがしくて印象的でした。

皆様の本年のご多幸をお祈り申し上げます。

 令和7年 元旦

 弁護士 相川泰男

 昨年3月まで東京弁護士会法友会幹事長を務めさせていただき、大変お世話になりました。

昨年は喪中につきご挨拶を欠礼したため、改めて御礼を申し上げます。